繰り返される物語
あるショップオーナーから相談を受けました。商品は良いし、価格も妥当、サイトへのアクセスもある。しかし、売れない。あるいは、期待していたよりもはるかに売れない。
最初の反応はほぼ決まって同じです。「商品がオンラインに向いていないのかも」「値下げすべきかな」。そこで私はこう伝えます。「ちょっと待ってください。商品を変える前に、その周りで何が起きているかを確認しましょう」。
なぜなら、私が目にするケースの9割は、問題は商品そのものではなく、体験にあるからです。
サイトの表示速度は遅くありませんか?お金をドブに捨てています
これが私が必ず最初にチェックすることです。デザインやコンテンツよりも先に、まずここを見ます。
読み込みに3秒以上かかるサイトは、訪問者のほぼ半分を失います。これは私が考えた数字ではなく、Google自身が言っていることです。そして、それは現実でも目の当たりにします。重いアプリ、最適化されていない画像、誰も使わないスクリプトを読み込むテンプレート……そんなショップばかりです。
すべきこと:Google PageSpeed Insightsで自分のサイトをチェックし、モバイルのスコアを見てください。もし50点以下なら、毎日お金を失う原因を抱えていることになります。
誰もあなたを(まだ)信頼していません
人は信頼できないサイトからは購入しません。単純なことです。ネット上の信頼は、多くのオーナーが見落としがちな小さな積み重ねによって構築されます。
きちんとした「会社概要(About)」ページはありますか?明確な返品ポリシーは?連絡先へのアクセスは簡単ですか?これらが見つからないと、客はすぐにタブを閉じて他で買ってしまいます。
コストゼロで信頼を築く方法:顔の見える写真と誠実な文章を添えた「自己紹介」ページ。人間味のある言葉で書かれた配送・返品ポリシー。簡単に使えるWhatsAppボタン。フッターにある決済ロゴ。有効なSSL証明書。そして、本物の商品レビューです。
チェックアウト(決済)が複雑すぎます
商品をカートに入れたまま購入に至らない客はいませんか?よくある話です。どのショップでも起こりますが、離脱率60%と85%の間には大きな違いがあります。
私が常に見かける問題点:購入前の会員登録の強要、最後のステップで突然現れる送料の加算、項目が多すぎる入力フォーム、一般的な支払い方法の不足。
最も簡単な解決策:自分自身で商品の選定から決済まで、スマホを使って一通り体験してみてください。どこかで面倒だと感じたら、客も全く同じことを感じています。
あなたの画像は売るためのものになっていません
ここで言う「売るための画像」とは、単に「綺麗な写真」のことではありません。
あるスキンケア商品を扱うショップの相談を受けた時のことです。画像は高解像度で背景は白く、一見完璧でした。しかし、誰も買わない。なぜなら、その画像には何の情報もなかったからです。サイズ感も、使用感も、人が使っているイメージも伝わらなかったのです。
写真を改善しました。ライフスタイル画像を追加し、質感のアップを載せ、手に持ったサイズ感のわかる画像も追加しました。他のことは何も変えていないのに、その週からコンバージョン率が上がりました。
オンライン販売における良い画像とは、美学の問題ではなく、実物に触れられない代わりとなる存在なのです。
商品説明が客ではなく、メーカーに向けて書かれている
何度も見てきました。仕入先からコピーしたような説明文です。寸法、素材、品番。情報は重要ですが、これでは売れません。
サイトを訪れる客が知りたいのはたった一つ、「自分に何をしてくれるのか」です。何グラムか、どの合金かではなく、なぜそれが必要で、どう生活が良くなるのかを知りたがっています。
良い商品説明とは、客の抱える問題から始まり、解決策を提示し、最後に必要な人だけのために技術的な仕様を詳しく記載するものです。
私が一番気に入っている実例
サブスクリプション商品を扱うShopifyショップの事例です。Subscribfyというアプリを導入していましたが、売上が伸び悩んでいました。商品は素晴らしく、価格も競争力があり、アクセスもある。何かがおかしいのです。
徹底的に見直しました。商品ページのモックアップを新しくし、サブスクのロジックを改善し、一連のA/Bテストを実施しました。さらに、購入後の顧客体験を管理する専任スタッフも配置しました。
結果:月間売上40%アップ。
商品も価格も変えていません。変えたのは、客がそれを経験する方法だけです。
クイックチェックリスト
ショップ運営を諦める前に、このリストを確認してください:
スピード:サイトはモバイルで3秒以内に読み込まれますか?
信頼:会社概要、返品ポリシー、連絡先は明確ですか?
チェックアウト:購入プロセスは簡単で、驚くような追加コストはありませんか?
画像:白背景だけでなく、実際に使っている様子が伝わりますか?
商品説明:仕様だけでなく、客にとってのメリットが書かれていますか?
モバイル:スマホで全プロセスを試して、スムーズに動作しますか?
もし一つでも「いいえ」や「わからない」があるなら、それが問題の原因です。
結論
「売れない」と相談に来るショップのほとんどは、新しい商品が必要なわけではありません。既存の強みを客観的に見て、機能していない部分を整理する誰かが必要です。2時間で直ることもあれば、1週間かかるプロジェクトになることもあります。しかし、ほとんどの場合、ポテンシャルはそこに眠っています。
あなたのショップを診断しましょうか?私は、まさにこれらの項目をチェックする集中診断を行っています。短い打ち合わせで、まずはどこを優先して直すべきか、すべてお伝えします。